疑惑隠し内閣ではなく、内閣総辞職、解散・総選挙を!

 安倍首相は3日、内閣改造を発表しました。都議選の自民党が歴史的惨敗を喫し、内閣支持率が急落する中での追い込まれた内閣改造です。

 安倍首相は、記者会見で「森友学園」や「加計学園」をめぐる疑惑と南スーダンPKOの「日報」隠蔽問題について「国民のみなさまから大きな不信を招く結果となった。改めて深く反省し、国民のみなさまにおわび申し上げたい」と頭を下げましたが、「反省」の中身は何も語りませんでした。

 安倍首相は、防衛相に小野寺五典・元防衛相、文部科学相に林芳正・元農林水産相などの閣僚経験者を置き、首相の対抗馬を模索した野田聖子氏を総務相に就かせるなど挙党態勢をアピールしています。しかし、政権の骨格は基本的にかえず、首相とともに疑惑の渦中にある松野博一文部科学相、山本幸三地方創生担当相を交代させ、疑惑にふたをする姿勢です。

 挙党態勢の背景に9条改憲への執念があります。小野寺氏は、14年に防衛相(当時)として集団的自衛権行使容認の「閣議決定」推進しました。外務相に就いた河野太郎・前行政改革担当相も集団的自衛権の行使を容認し、憲法に自衛隊を位置づける改憲に賛成の立場です。公明党の石井啓一国土交通相を続投させ、自公連立で「戦争する国」づくりを推進するかまえです。

 「秘密保護法」・「安保法制」・「共謀罪法」を強行し、そして森友・加計学園・日報などの疑惑隠しを強権的政治で推し進めてきたのは、安倍首相です。世論調査でも、安倍政権不支持の最大の理由は「安倍首相が信頼できない」からであり、今求められているのは内閣改造ではなく、臨時国会を早期に開き、内閣総辞職、解散・総選挙で安倍政治・自民党政治に対して根本から民意を問うことが国民の求める声です。