全国知事会など少人数学級求め提言

                                   

    新しい時代の学びの環境整備に向けた緊急提言

 

  去る5月25日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言 が全面的に解除され、学校においては概ね授業が再開されているところである。 一方、公立小・中学校の普通教室の平均面積は64㎡であり、現在の40人学級 では、感染症予防のために児童・生徒間の十分な距離を確保することが困難であ ることから、その対応が学校現場において大きな課題となっている。こうした実 情を踏まえて、今後予想される感染症の再拡大時にあっても必要な教育活動を継 続して、子どもたちの学びを保障するためには、少人数学級により児童・生徒間 の十分な距離を保つことができるよう教員の確保が是非とも必要である。

 

    また、学校の臨時休業等の緊急時においてもオンライン学習ができる環境を充 実させ、新しい時代の学びを支える環境を整備することが必要である。ハード整 備が先行して進む「GIGAスクール構想」において、最適な学びを実現するた めには、少人数によるきめ細やかな指導体制が必要であり、学習用ソフトウェア を含む端末・ネットワーク環境の改善及びそれらを有効活用するためのICT教 育人材の配置の充実が必要である。

 

                         こうしたことから、国におかれては、

(1)少人数編制を可能とする教員の確保

(2)GIGAスクールサポーター等のICT教育人材の配置充実

(3)更新費用やランニングコスト等も含めたICT環境整備に必要な財政 措置の拡充

           など、学校教育環境の整備 を早急に図ることを強く要望する。

令和2年7月2日

                                                     全国知事会会長 飯泉 嘉門

                                                      全国市長会会長 立谷 秀清

                                                     全国町村会会長 荒木 泰臣