菅首相、五輪開催の理由語れず

       党首討論 志位委員長 中止迫る

 日本共産党志位委員長は9日の党首討論で、コロナ危機のもとでの東京オリンピック中止を迫りました。

 志位氏は政府分科会の尾見茂会長が、たとえオリンピックの競技会場の中で感染拡大が抑えられたとしても、国内で人の流れが増えてしまうと3点にわたって指摘している点を示しました。

 

 第一は、全国からオリッピックの競技会場に観客が移動することです。緊急事態宣言レベルの制限を行っても310万人になるとの試算もあります。

 第二には競技場会場の外で行うさまざまなイベントに観客が集まるということです。ここでも大規模な人の流れが起こることは必至です。

 第三は、夏の4連休やお盆で、感染を避けようと、都会から地方への人の流れが起こることです。こうした人の流れで感染が地方に拡大したことを何度も体験してきましたが、これが大規模に起こることになります。

 

 志位氏は、尾見会長が「オリンピックを開催すれば、今より感染リスクが高まるのはどう考えても普通だ。開催するというにすることが必要だにすることが必要だが、ゼロにはできない」と述べていることを指摘。「リスクをゼロにできないということは、オリンピック開催で新たな感染拡大の波が起こる危険性があると言うことだ。新たな感染拡大が起これば、それに伴って重傷者が増える。そして亡くなる方増える」として「そうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由は一体何か」と迫りました。

 

 菅首相は「分科会の担当の西村大臣が、毎日のように緊密に意見交換しており、私も報告を受けている」「(国民の命を安全を)守るのが私の責任」「守れなくなくなったらやらない」などとのべるだけで、開催の理由について一切答えられませんでした。

 

 志位氏は「日本の国民の命をギャンブルに賭けるようなことは絶対にやるべきではと述べ、オリンピック・パラリンピックの中止を決断するよう求めました。